お盆はお休みをとっておられ方も多いでしょうか。クリニックのブログも医学的な話は小休止です。

 

 私は古代ギリシア語とラテン語で書かれた文献、いわゆる「西洋古典」を読むのを趣味としています。当院のロゴマークにラテン語が使われている事に気づかれた方もいらっしゃるでしょう。西洋古典とは約2800年〜2000年前に書かれた文献が対象となるわけですが、日本人である私がなぜ西洋古典を学んでいるのでしょうか?

 

 もちろん、大学医学部で学ぶ西洋医学用語のほとんどが古代ギリシア語・ラテン語に由来するもので、そういった用語を理解しやすくなるという側面もあります。最大の理由は、西洋古典学がホメロスやウェルギリウスのような文学作品のみを扱うのではなく、自然科学や哲学、法律など人間の営み全体に関わるものだからです。

 

 外国語を学ぶ際、その言語が話されている国について興味を持って調べたことがある方もいらっしゃるでしょう。語学を学ぶということは単にコミュニケーションツールを習得するわけではなく、言葉にまつわる歴史や文化を学ぶことにつながります。

 

 西洋古典の魅力は、ヨーロッパの礎を築いたギリシア・ローマ世界に触れることで、西洋文化の原点を知ることができます。古典を英語でclassicsと言いますが、ラテン語でclassicusは「最高の、第一級の」という意味があります。フランス語でもclasseには「一流」「風格」などの意味があります。西洋古典とは2000年以上の長きに渡り紡がれてきた、人類にとって最高の普遍的な叡智と言ってよいでしょう。それは単なる知識ではなく、人としての生き様を変えることすらあります。みなさんも西洋古典に興味を持って頂ければ幸いです。

 

かめいクリニック院長

 

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かめいクリニックは阪急宝塚線服部天神駅徒歩3分の場所にあるクリニックです。

内科・リウマチ科の専門医による総合診療を行なっておりますので、お困りの症状がある方はお気軽にご相談ください。

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