かめいクリニックでは、リウマチ専門医による関節リウマチ診療を行っています。今回は、全身的な投薬以外の治療法についてご紹介したいと思います。

 

これまでお伝えしてきたとおり、関節リウマチの診療においては全身的な薬剤療法が治療の中心ですが、これらは効果発現まで日〜週単位の期間が必要です。ただ、今現在困っている痛みや腫れを和らげることもとても大切です。なぜなら、痛みや腫れがあるままでは生活の質が妨げられてしまうからです。そのために、当院では即効性のある局所的な治療として関節注射を行っています。関節注射ではステロイドの注射薬を炎症を起こしている関節に直接注射すします。針を刺す時の一瞬の痛みはありますが、注射後間もなく痛みや腫れが緩和できます。局所にしか作用しませんので、基本的にはステロイドを全身性に投与する時に注意が必要な副作用もありません。ただし、効果は一時的ですので、その後の経過をみて繰り返し行う場合もあります。ただし、これはあくまで全身的な投薬治療の補助的な役割です。関節注射を繰り返しても関節の破壊が止められるわけではなく、局所の感染リスクの上昇や関節組織の脆弱さを招いてしまう可能性も指摘されています。長期的な目線での治療を行いながら、短期的な症状緩和を達成することが大切との考えから当院では随時行っておりますので、今現在の痛みや腫れに困っておられる場合にはご相談ください。

 

その他、炎症が強い時はお身体・関節ともに安静を保つことも必要となります。気をつけていても安静が保ちにくい場合には、一時的に関節の固定させていただくこともありますが、症状が落ち着いているタイミングで動かしていくことも大切です。医師の診察とあわせて、理学療法士によるリハビリテーション:固定や運動についてのサポートを行っています。固定や運動は自己判断で行うとかえって症状を悪化させてしまうこともありますのでご注意ください。

 

また、足のトラブルに対してはフットケアや装具の提案を行っています。関節リウマチでは関節の変形による歩行障害や皮膚乾燥や靴擦れ、タコやイボの形成といったことが起こり得ます。そのまま無理を続けると関節の痛みの悪化だけではなく、皮膚の炎症から感染症を起こしたり、関節の変形がさらに進んでしまう可能性があります。インソールやパッドの調整を行っておりますので、足のトラブルを抱えておられる方は遠慮なくお伝えください。

 

残念ながら変形が進んでしまっている場合には手術の適応を検討します。この場合は、関節リウマチの手術を行っておられる整形外科(総合病院)をご紹介させていただいております。手術はご負担が大きい治療であり、ご年齢や合併症等によって行うことができない場合もあります。そのため、できるだけ変形が進まないように内科的な治療を行うことが大切です。

 

7回に分けて関節リウマチの治療についてお話ししてまいりました。状況に応じた段階的な薬剤治療を軸として、関節注射やリハビリ、装具といった医療処置、手術等を総合して行っていきます。患者さんごとの病状や環境に応じた対応を相談しながら選んでいくことが大切だと考えています。

 

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かめいクリニックは大阪府豊中市、

阪急宝塚線服部天神駅徒歩3分のクリニックです。

内科・リウマチ科の専門医による総合診療を行っております。

お困りの症状がある方はお気軽にご相談ください。

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